道沿いに、一定の距離を保ちながらも、閉じることをしない家々が、時間を共有している。 歩道脇を走る水路と、昔から生活用水として使われている共有の水場。
こういう(空)間に生まれるのが「にわ」であろう。
透明度の高い水の流れに橋をかけ、アプローチに。玄関までは川石の飛び石を進み、マサキの垣根を結界とした。 既存の大きな桜の足元の前庭は、地余の力を感じるように、土盛り造成した。
祖父の代からの家を丁寧に改修し、定年後の田舎暮らしを楽しむ施主。
ありのままということではない。心象風景の積極創造である。